シノハラタイヤスタッフブログ

スタッド LESS

XI2.jpgみなさん、こんばんゎ!

昨日の台風、すごかったですね。

当社のサービスカーがひっくり返るかと思うほどの突風が有明、お台場方面では吹き荒れていました。

今日も午前中は、台風一過でお天気も良かったのに、午後は一転雨模様・・・

先週までの残暑から考えたら気温もぐっと下がって空気が一気に入れ替わったようですね。

明日は秋分の日、秋本番?を迎え、だんだん寒くなっていくことでしょう。そこで少し気が早いのですが(強引!(^_^;)) 冬タイヤの代名詞スタッドレスタイヤについて・・・

 

stud (鋲、釘) less (より少ない、ない) ;

スタッド付きタイヤ(=スパイクタイヤ)が主役だった時代、雪道や凍結路では抜群のグリップを発揮し冬タイヤの完成形をそこに見たエンジニアは多かったかもしれませんが、一転、降雪の少ない市街地中心部に目を向けると、その金属ピンで、アスファルトの舗装面を削ってしまい、深刻な粉塵公害が起こってしまいました。

各自治体では次々とスパイクタイヤの使用禁止の条例が制定されていき、スタッド付きタイヤは駆逐されてしまいました。 

一般的にゴム(コンパウンド)は路面との摩擦により熱を生み、その弾性がグリップを生じさせます。しかし、氷点下のような低温下では、その弾性が失われ、ゴムは硬化し(プラスティックの様に)グリップも失われてしまいます。その為、スタッドレスタイヤを作るコンパウンドには低温でも弾性を失わない、しなやかなゴムを使用します。スタッドレスタイヤのトレッドが柔らかいのは、夏タイヤと同じ様に見えても材料が違うのです(だからお値段もちょっと高い)。

また、凍結路の問題は氷が融けた水分にあり、この水の膜が路面とタイヤの間に入り込みグリップを奪います。薄い水膜の上に、タイヤが浮いている状態をつくってしまうのです。ヨコハマタイヤの宣伝文句に「乾いた氷は 滑らない」というのがありましたが、その通りで、北欧やロシアなど氷点下10度以下の環境では氷が溶けないので、案外スリップしないそうで、低温でもしなやかさを失わないコンパウンドであれば充分だそうです。

氷が溶けだす温度が0度~マイナス10度程度と言われ、まさに日本の雪道の環境そのものなのです。そういう意味で日本の冬は、世界で一番タイヤに過酷なシチュエーションと呼ばれています。あのミシュランもスタッドレスタイヤの研究開発の拠点は日本に置いているのです。

この水分を除去する為に、スタッドレスタイヤのトレッド面にはサイプと呼ばれる細かい溝が無数に刻まれています。このサイプに水分を吸い上げ、氷と直接密着することによってスタッドレスタイヤはグリップを得ているのです。

以下は夏タイヤ(一般のタイヤ)との比較ですが、デメリットもご紹介します。

スタッドレスタイヤのコンパウンドは低温シフトですから、高温には強くありません。ですから、タイヤの最高速度も夏タイヤが時速200キロ超が多いなかでもスタッドレスタイヤは時速160キロがMAXに設定されていることが多いのです。

また、コンパウンドがしなやかであると言う事は剛性が低い事と同義であり、コーナリングスピードも落ち(運動性能が劣る)、燃費も転がり抵抗が高い為に悪化します。そして、サイプがたくさん刻まれていることにより、接地面積が減ってしまっているのでドライグリップ、ウェットグリップが共に夏タイヤに比べて劣ってしまっているのです。

スタッドレスタイヤはウィンターロードのスペシャリスト。秋口に履いて、春先に履き替える。オシャレの基本とおんなじだ

まつした

 

2011年9月22日 21:37

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