シノハラタイヤスタッフブログ

ランフラットタイヤのパンク修理について

3回に分けてお伝えしてきたランフラットタイヤ

今回はパンク修理についてお話ししたいと思います。

 

一般的にランフラットタイヤはパンク修理が出来ないと言われています。

これは正解でもあり間違いでもあります。

【ランフラット走行をしたランフラットタイヤはパンク修理が出来ない】

が正しい表現でしょう。

 

さて、この【ランフラット走行】とは一体何なのか・・・

それはランフラットタイヤの目的であるパンクした状態で安全な場所まで走行する事。

国際基準では70KPA以下での走行をランフラット走行と定めています。

 

サイドウォール強化タイプのランフラットタイヤは、空気が抜けてもサイドの補強ゴムにより車重を支え、走行する事が可能です。

RFT.jpg

しかし、ランフラット走行とはこのサイドの補強ゴムを破壊しながら走行する事なのです。

通常のノーマルタイヤの場合は、パンクした状態で走行すると、タイヤの内面を見ればでそれが分かります。

hikizuri.jpg

この写真のように、タイヤ内部の空気を止める膜である【インナーライナー】にしわが寄ってしまいます。

この痕跡が表れていると、インナーライナーがしっかりと空気を止める事が出来ない上に、タイヤ内部のスチールコードにダメージがあり、一時は修理をして空気が止まった様に見えても、走行中にダメージを受けた部分がタイヤの内圧に耐えきれずにバーストしてしまう危険性があるのです。

走行中にバーストしてしまったら命にもかかわりますので、外からの見た目が問題なさそうでも、この症状が表れているタイヤは絶対に修理は実施致しません。

 

しかし、ランフラットタイヤはこのような痕跡がなかなか現れない為、ランフラット走行をしたかどうかが見た目だけでは一概に判断できないのです。

画像1 001.jpg

上の写真はランフラット走行後、外面修理を実施し当社へ内面からのパンク修理でご来店頂いたお客様のタイヤ内部の写真です。

先ほどの写真のように、サイドウォール部分の内側にしわが見られません。

しかしお話を伺うと、ガソリンスタンドで外面修理をしてもらった際、すでに0KPAだったとのことでした。

このように、実際にランフラット走行をしても見た目にはわからない為、安全性を考えた上で【修理が出来ない】と言われているのです。

ですので、ランフラットタイヤでパンク修理を実施するには

① 空気圧70KPA以下で走行をしていない事

② 通常タイヤと同様に修理可能部位であり、修理基準(穴の大きさ・個数)を満たす事

③ プラグ・パッチタイプに修理剤による内面修理を実施する事

の3点を満たさなければいけません。

特に①に関してはお客様の自己申告となります。命にも関わってきますので修理をご依頼頂く際は正確にお答えかなければいけません。もしも分からない様でありましたら、安全の為にも交換を推奨致します。

 

安全の為に開発されたランフラットタイヤですので、正しい使用方法で安全なドライブをお楽しみください。

福井

2011年7月 9日 18:48

< HUMMER  |  一覧へ戻る  |  ベテランと若い力の融合 >

< 前ページ  |  一覧へ戻る  |  次ページ >

スタッフ一覧

最近の画像

各営業所のごあんない

このページのトップへ