シノハラタイヤスタッフブログ

最前線より・・・

駐車場でよく見かける車止めの様なコンクリートの構造物。その高さはおよそ10cm、幅は50cmにも満たない。その気になれば一またぎで、右から左へと越えて行けるのに、誰もそれを越えようとはしない。

僕たちは、国境というモノを目の当たりにしたのです。

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先週末、私達、シノハラタイヤ社員一同は、ソウルへ社員旅行に行かせて頂きました。御連絡が行き届かず、土曜日を休業した為、ご迷惑をお掛けしてしまったお客様には大変申し訳ございませんでした。スタッフ一同この場でお詫び申し上げます。

おかげさまで大変楽しく、有意義な旅行となりましたので、ここで報告させて頂きます

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今回のテーマは韓国グルメツアー!カルビにキムチにサムギョプサル!!我々、スタッフは身体が資本、韓定食?宮廷料理?いえいえ、肉、ニク~!と旅行前に希望を出しましたら「ブログに載せるのに、食い物の話ばかりじゃ、俺が恥ずかしい」と社長が仰いますので、それでは、硬派なネタをと、ガイドブックで探し出したのが今回の板門店ツアーでございます。

画像1 038.jpgのサムネール画像
板門店.jpgのサムネール画像

板門店(はんもんてん:パンムンジュム)、韓国の首都、ソウルの北方、数十kmにある北朝鮮との国境の地名です。正確に言うと軍事境界線、38度線として有名な、朝鮮戦争の停戦ラインが冒頭の画像のコンクリートなのです。右側の砂利が韓国側、左のコンクリ面がもう北朝鮮なのです。すぐ上の2枚の画像は韓国側から北朝鮮に臨んだ処、奥の建物は北朝鮮の板門閣、手前のブルーの建物は38度線上に建てられた軍事停戦委員会の会議場、トラブルが起きると、ここで、双方の代表が話し合う場所です。

ツアーは平日なら毎日、ソウルから半日行程で出発してまして、特定の国を除く外国人観光客なら誰でも、参加できます(要予約)。気軽な気持ちでいましたら、ドレスコード(服装規定)がありまして、ジーンズ、襟なしシャツ(Tシャツ等)、皮のジャケットやパンツなど20世紀のポップカルチャーの源泉、アメリカを連想させるスタイルは先方を刺激するので参加不可。それを審査するのは迷彩服に身を包み、視線を悟られない様にサングラスをかけた現役の兵士(徴兵された韓国の若者)。少し緊張して来ました。

構内では勝手に行動はできず、見知らぬツアー参加者同士で2列で歩き、指を指したり、大声で話したりしてはいけない。写真も許可された場所以外で撮ってはいけない。と制約が多いのですが、これ、マナーの問題ではなく、ツアー参加者を向こう側から双眼鏡等で監視している北朝鮮の兵士に、誤解を与えない為なのです。いやでも緊張感があふれます。ルール守ります。

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特に、今の時期は、春先に韓国軍の哨戒艦(しょうかいかん)が魚雷攻撃を受け沈没した事件があったばかりですから。このツアーにも、展望台に上って北朝鮮側を臨むコースがあったそうですが、いつ狙撃される?かわからない程、両国間が緊迫した為、中止になったままなのです。

そう、ここは最前線。朝鮮戦争は1950年~1953年とちょうど60年前のハナシの筈ですが、あくまでも、現在は休戦中であり、戦争は国際法上、終わっていない状態だというのです!警備の兵隊さんも真剣、厳しい訓練の成果でしょう、まるでマネキンの様に微動だにしません。左の画像には写っていませんが彼の後ろにドアがあり、その向こうは北朝鮮の警備区域、何をするかわからない敵に背中を向けてなければならないって、ちょっと怖いですよね。

その最前線に立つ彼らは職業軍人ではなく、徴兵された韓国の一般男子、つい一年前、数ヶ月前は普通に市民生活を送っていた人々。ガイドさん曰く、ここ板門店は世界の注目度も高く、外国人観光客や、メディアも訪れ良い宣伝になるので、徴兵を受けてここに配属される若者は、頭脳明晰、語学堪能な一流大学のイケメンなエリートが多いそうです。ですから、徴兵期間が終わり一般社会に戻った時、軍隊時代に「板門店にいた」というと一目置かれ、尊敬されるのだそうです。

ニュース映像の向こう側でしか戦争を知らない幸せな僕などには、そこに立つ彼が、徴兵期間を終え、サングラスを外し、笑顔で、「おれ、板門店にいたんだ」と少し自慢げに語れる日が無事に来るよう祈るばかりなのです。

 

 

 

 

 

 

2010年9月22日 20:39

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